『パッションモンスター』開発インタビュー

取材・構成・文 神保美佳

名前を聞いて「ムッ!?」、打ってみて「クスッ」、そして当って「早っ!」……そんな、ちょっと変わったスリリングなニューマシン、『パッションモンスター』。今回は、シンプルながらも打ち込むほどに面白さが増して来る、その秘密について、開発担当の皆さんにお聞きしました。
気になるネーミングの裏話をはじめ、3種類に色分けされた玉が飛び出す仕組み、そして開発がオススメする見どころなど、驚きのエピソードを、ぜひお楽しみ下さい!


【パッションモンスター】
ライトミドルスペック


【タンク役モノ】

『パッションモンスター』紹介PVでは、『J-RUSH』『ビッキーチャンスREV.』そして『パトラッシュ』といった機種の遺伝子が盛り込まれている…といった紹介が印象的でした。今回、開発のきっかけやコンセプトはどういったものだったんですか?

「私たちは、パチンコを開発していく過程において、シンプルな分かりやすさと面白さを第一に考えています。今回取り入れた3機種は、まさにそうした魅力十分で実績もあるので、『J-RUSH』の7セグを巨大化させたらどうか、『ビッキーチャンスREV.』で飛び出す玉を大きくして驚かせよう、そして『パトラッシュ』のミッションをもっとアツくしよう…などと、さらに発展させた形でそれぞれを使うことにしました」

今回、機種名もすごく印象的で覚えやすいですね。

「実は最初、弊社の代表作『J-RUSH』の“J”に対して、“B”で始まる『ボンバータンク』という名前にして、ジェイビー(JとB)の新しいジャンル分けをしようか? などと考えていたのですが、社内で今ひとつ不評で…(笑)ある時、開発スタッフの一人が『パッションモンスター』という名前をひらめいて、そちらに変更することにしました。結果的に、すぐ覚えて頂いてよかったですね」

BIGかSMALLかを決める重要な働きのモンスター役モノですが、動きのこだわりや見どころがあれば教えて下さい。

「大砲の動き自体に、特殊なパターンは特にありません。向きが急に変わったりなどフェイントのような要素もないのですが、その分突然赤(BIG確定?)や金色(保留玉で当り?)の玉が出てくるサプライズが用意してあります。またよく見て頂くと、赤い玉が出て来る時は若干タイミングが遅くなっているので、少しドキッとする楽しさもあります」

内部の状態などによって、対応した色の玉が的確に発射される仕組みは、どうなっているのですか?

「実は、裏側に大きなリング状の回転装置があって、3種類の玉が格納されています。当った時の信号によって、どの色が砲台の中に入るかが命令され、対応した玉の格納部分がそちらに移動するようになっているんです。表から見ると単純な動きですが、裏のメカニックな部分には、非常に苦労しましたね。ちょうど、優雅に泳ぐ水鳥の足が、実は水面下ではバタバタ動いている、といったイメージでしょうか(笑)」

それから、7セグ表示も停止順の基本が左・右・中央になり、巨大化したり割れたり複雑な動きをするようになりました。このアイデアの発想や、ボツになってしまったものなどがありましたら教えて下さい。

「7セグ部分を大きくしたりするアイデアについては、やはり普通のものを使っているだけではインパクトが少ないので、大きくしたり割れたりといったアイデアを盛り込んでみることにしました。もちろん、大きくなったらアツい…といった、単純で分かりやすい発想からスタートしています。幸い、最初に7セグが割れる演出を社内で披露した時、みんなが笑って好評だったので、はじめの案がそのまま製品になった形で発売することができました」

紹介PVでも「7セグ職人」と紹介されていらっしゃいますが、職人としてこだわりや見てほしいところはどこですか?

「私だけでなく、もちろん表示については多数の関係会社の方を含めて開発を進めて来ましたので、全員が職人ですね。動きでは、例えば割れた部分がしっかりズレずに閉まらないと、光が漏れて台無しになってしまいますから、そういった細かい部分の調整も苦労しました。また、音と動きを噛み合わせるのも非常に重要で、聞き慣れた“ピュイッ!”という音をどんなタイミングで合わせていくかなど、何度も試行錯誤しています。そんな苦労を念頭に、あらゆる部分で楽しんで頂きたいです」

もう一つ、今回「ミッションモード」が搭載されていますが、こちらの見どころは?

「ミッションモードは、4R確変あるいは小当りの場合に、10~20回転の間突入します。『J-RUSH』でいうとターゲットモードに相当し、非常に大当りや確変の期待度が高くなっているので、ワクワクして頂けると思います」

ボタン操作でのお楽しみとして「裏ボタン」のようなものは、何かありますか?

「大当りのエンディングの時、4回押すと次の回転からBGMが『森のくまさん』になります。あと、数字が揃ってからカウントダウンの際に連打すると表示がレインボーになることがあり、BIG大当りの期待度が激アツになります」

今作も、色々と楽しめる場面が多そうですね。では最後に、ファンの皆様へメッセージをお願いします。

「私たちは、常にパチンコ本来の面白さを追究しつつ、演出過多の今の台とは違う流れに向かってチャレンジし続けていきますので、今後ともご期待下さい。そして『パッションモンスター』を打った感想なども、ぜひ聞かせて頂ければ嬉しいです」

有り難うございました。

神保 美佳プロフィール

ライター・コラムニスト。法政大学卒業後、パチンコ好きが高じて1990年OLから遊技業界誌記者に転身。93年に独立し、「パチンコ必勝ガイド」などの専門誌をはじめ業界誌、週刊誌、スポーツ紙、WEB媒体などでコラムや取材記事を執筆。主な著書「パチンコ必勝大図鑑(白夜書房)」「パチンコ年代記(バジリコ)」など。